プラザ合意:日本語資料からの発見

初めての日本語のポストです。ブログを書き始めてもう3年なのに!

今学期がそろそろ終わりますね。期末発表の準備ができています。経済ですから、つまらないかもしれませんが。。。

発表のために私が行ったプロジェクトワークの目的は円ドル相場に関する日本政府のモチベーションを調査することでした。政府のモチベーションがなぜ重要なことなのかと言うと、それは国の行動を決めるからですね。アメリカの立場から見ると、日本政府の考え方がよく分からない場合、あるいは日本がどうしてそういう風に考えているのが全く不明の場合もよくあるので、私は日本語の情報源を使うことで、かつて私が英語で書いた論文内の日本政府の行動を詳しく調べました。

その論文は、「円ドル相場の見落としかねない歴史的な転換点」をめぐるものでしたが、具体的には1953年と1995年の間の転換点を調査することでした。「転換点」とは何でしょうか。円ドル相場の図表を見るだけで、線の動きが転じるところが見えますが、それは「転換点」ではありません。経済モデルを使用すると、データを一点一点調べることが出来て、数学的に意義深い点が分かります。この点は、長期的な変動傾向のはじまりを示します。

p = μ + βt + zt

zt = zt-1 + ut

モデルがものすごく複雑で、意味がもう分からなくなってしまいました。(笑)

結果として4つの重要な転換点が現れました。

第1は、1968年7月、まだ固定相場の時代でした。ニクソン大統領と佐藤総理ですね。固定相場制で転換点があったというのは意外なことかもしれませんが、本当にありました。それは別の話ですけど。

第2は1971年12月、スミソニアン合意の直後です。またニクソン大統領と佐藤総理です。

第3は1977年10月、日米貿易摩擦により円ドル相場に関する交渉が開かれた結果です。カーター大統領と福田(赳夫)総理です。

そして最後に、1985年に開催されたプラザ合意です。レーガン氏が米大統領で、中曽根氏は総理大臣でした。当時の日本のモチベーションはアメリカ側にとって分かりにくかったので、プロジェクトワークはプラザ合意を中心としました。

プラザ合意について、日本人の皆さんはどう考えていますか。世論は恐らく、日本政府は仕方がなく、アメリカの提案に協力をしたというイメージかもしれませんが、その「プラザ合意でアメリカに負けた」というイメージは正しいでしょうか。

1983年に出版された経済白書には日本政府の考えがはっきりと書いてありました。旧大蔵省は当時の日本がバブル経済に向かうことを認めており、国民の生活水準を上げようとしていました。バブルを抑制する対策として挙げられたのは輸入拡大市場の自由化、そして円高です。大蔵省は、何よりも、経済的安定性を求めていたと考えられます。円高が望ましいとしても、自由変動制は国内経済へ悪影響を与える恐れがあるし、予測ができる変動が最も好ましい状態でした。したがって、変動をあらかじめ決めておける合意には価値があると大蔵省は考えていたようです。

要するに、プラザ合意に対する世論は事実とは違うと言えるでしょう。確かにアメリカ側にとって、プラザ合意が不可欠な経済対策として見なされていましたが、日本や西ドイツといったG5の諸国が協力しないと予想されました。そのため、プラザ合意によってもたらせれた結果は「アメリカの勝ち」だったと今も一般的に思われています。

だが、日本政府は騙されてはいません。振り返ってみると、大蔵省が円高を求めていたので、プラザ合意の条件を喜んで呑みました。結局のところ、両者勝利の状況のはずでしたが、そうはいっても、バブル経済は数年後に弾けてしまいました。1986年に出版されたいわゆる『前川レポート』という「国際協調のための経済構造調整研究会」による報告書には当時の状況に関する説明があります。レポートによると、プラザ合意のような円高をもたらす協定は効果的ですが、対策をもっと早く講じておけばよかったそうです。

プラザ合意に対する日本政府のモチベーションが分かるようになりましたが、どうしてそのモチベーションを相手に見せなかったかはまだ分かりません。もし80年代前半に日本がドルに対して円の値上げを提案したとしたら、80年代後半、あるいは90年代前半の日本経済の状況は違っていたかもしれません。この仮説は、恐らく現在の米中関係にも当てはまると私は考えています。しかし、お互いの情報源を読まないと、相手のモチベーションが分からなくて、交渉がうまく進まないでしょう。

皆さんはどうお考えでしょうか。

REMIX

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